今回は、NAでも3本の指に入る実力派チーム”Optic Gaming”のパッド担当・”Knoqd”のクリップ集を作ってみました。
Knoqdと言えば、C9・Torrentの代打・ESAなど、色々なチームでプレイしてきた選手として有名ですが、2020年初頭からALGSに出場していただけあって、実力は相当なものです。
この動画では、直近のカジュアルの映像と、過去のランク・スクリムなどのクリップを混ぜて作りましたが、特に最終円では、仲間が2人倒れてしまっても、エイムで無理やりチャンピオンを獲れるファイト力が目立ちました。
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さて、やはり感度から触れていこうと思いますが、Knoqdの感度は、実は元々反応曲線0のGenburtenタイプでした。
以前のVerhulst4-4に戻そう動画(https://www.youtube.com/watch?v=hOnBiuCQR0g)でもHalが言っていましたが、ジブを使うため高感度にしていた模様。この時から既に、強いパッド勢としてすぐに名前が挙がる程度には強かったと記憶しています。
Liquipediaによると、当時の感度は上から4,1,0、375,375、150,150、加速度なし。Genburtenの感度を真似したいが振り向きが速すぎる人にとって、この375は非常に参考になる数字でした。
日本のプロのHammerDrillさんも、Genの反曲0・ADS130を踏襲しつつ、振り向きは360ですね。(デッドゾーンは5)
また、ADS150はGenよりも20も高く、近距離でのウィングマン等に対応した代わりに、中距離はかなり難しくなります。Genを真似しつつ自分でカスタムしている人が、ADS130~150で行き来してしまうのは、結構あるあるではないでしょうか。
海外だと、カジュアルでキャラコン無双するExtessyが反曲0・ADSなんと200なので、慣れればいけるのかもしれません。ただ彼はモンハン持ちなので、かなり特殊なパターンですが…。
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そして、前述のHalの発言の時点で、Knoqdが数字感度に移行したことは分かっていましたが、世界大会ストックホルムでNiceWiggが、Knoqdを4・3感度の1人として挙げていた記憶があります。
4・3はプロ・一般問わず、相手にするのに最も嫌がられる感度だと、SNSや配信で言われている所を見かけますが、「Knoqdも4・3か~」と思ったものです。
しかし、今回クリップ集を作るにあたって、一応Twitchで!sensを入れてみると、なんと4・4デッドゾーンなし、スコープ別感度なしでした。
おそらく変更したのでしょうか、これで、個人的に競技勢でも特に評価の高いパッドプレイヤーである、Verhulst・StayNaughty・Knoqdが、全員4・4感度であることが分かりました。
よって、プロとして活躍したいなら、最も間違いのない感度だと言えるでしょう。
(すぐに結果が出やすいのは4・3だと思いますし、Slayersやその他キーマウからの移行勢も愛用しています。このあたりの話はGildの動画→https://www.youtube.com/watch?v=nNB-buEksGkにも書きましたね。)
今回改めて感じたことは、この3人(=極めた感度4・4)は、ほぼどんな武器も高水準で使いこなせるのが最大の武器だと思います。
301・フラトラ等のアサルト、Carに代表されるSMG・そして、パッドなら現状これ一択のピーキー(マスティフを除く)。
この中でも人によってさらに個性があり、フラトラを始めとする遠距離でのリコイルが格段に上手いVerhulst・ウィングマンを愛用するNaughty・301のリコイル・ノックを使った一撃必殺ピーキーのKnoqd、と言ったイメージでしょうか。
(見た試合によって偏りがありそう&チームの他2人のスタイルによって、おのずと役割も変わってきますが。また、このレベルだと腰撃ちがほぼ全弾当たる&Carのリコイルは標準装備ですね。)
もちろん4・3でNRGに入ったGildersons・世界最強と言われるGenburtenもいますが、彼らは上記の3人に比べると、特に競技ではSMGでのインファイト火力に特化しているイメージです。
プロの試合でのパッドの役割を考えればこれも正解ですが、今後はより、パッドにも中遠距離が求められる気がしており、やれることの広さを考えると、この3人やG2の面々が強い時代になるのかなと考えています。
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パッドにも中遠距離を求められると予想する理由は、まずプロになるためのプロセスの構造にあります。
現状最も手っ取り早くプロになるorプロたちと一緒にプレイするために必要なのは、プレデターで上位に行って有名になることですが、それを実現しやすいのが明らかにパッドだからです。(https://youtu.be/8lNX_UR6rW0 の概要欄を参照)
よって、時間が経つほどキーマウ勢が引退していくのに対し、新しいプロはパッドの方が多い、よってプロ全体のパッドの割合が増えます。すると、例えばチームにパッドが2人いれば、「インファイトだけやります」では成り立たなくなるでしょう。
そして、もう一つがパッドのレベルが上がってきていること。Apexでパッドが強いことが周知されてから十分に時間が経ったので、パッドの人口が増え、全体のレベルが上がり、その中でも特に強い人だけが台頭していっています。
競技人口が多い国ほどそのスポーツが強い傾向があるのと一緒で、人口が多いデバイスのプレイレベルは競争により高くなります。解説動画の需要も増えますしね。すると、中遠距離リコイルのノウハウも、どんどん進化していきます。
また、最近異常に強いEffect・Chaoticの映像が広まれば、「100m走で誰かが10秒の壁を破れば、続々とそれを達成できる人が増える」現象が起こる可能性があります。
つまり、Effectの動画を見た人は、「パッドってここまで強くなれるのか」と思い、ある種心理的なリミッターが外れます。もちろん誰も彼も強くなるわけではないですが、100m走で言う10秒にギリ届かない程度の人=Apexで言う既にプレマス帯の人には、影響を及ぼすかもしれません。
すると、これら2人のような恐ろしいリコイルができる人が少しずつ増え、ランクからプロに行く層にも、よりロングレンジでの火力が求められるでしょう。
(Effect・Chaotic両者がチーターのシナリオは、もはやない気がします。であれば、Apexが流行る限りはプレイ時間の加算で、よりパッドプレイヤーのプレマス帯が彼らやCheekyさんに近づいていくことは予想できます。
Verhulstによれば別ゲーのFPSもむしろプラスなので、例えば今度出るCOD MW2なんかも、操作スキルやセンスの向上に含まれます。続けている限り、何か発見はあるし、だんだん強くなるイメージです。もちろん才能の存在も認識していますが。
ちなみに、才能で言うとパッドよりキーマウの方が影響が大きいと感じています。キーマウは体格があって少なくとも損はないです。腕が長い・手が大きいと、低感度を低感度と感じにくいので。)
これらの理由から、パッドにも中遠距離が求められる時代になると考えました。まあ、話半分でお願いします(汗)
これはSplit内の時期にも大きく左右されますが、いつの時代にもいる「プラチナランクから上がれなくなる層」のレベルが、「キーマウで一定の所まで来た人」から「パッドで一定の所まで来た人」に変わった感触がありました。
以前の動画(https://youtu.be/uWuZyGC7iFU)でも述べましたが、キーマウで強くなるには細かな工夫がたくさん要ります。それに対し、パッドならほとんどの場合、訓練所でのリコイル練習のみでキーマウでは行けなかったレベルのエイムが習得できます。
このようにパッドが流行ることによって、Apex全体の平均レベルが上がっており、どの実力帯でもより、敵が当ててくる前提の立ち回りが求められるようになりました。
最近は海外サーバーでもパッドがよく使われているイメージがあり、端的に言えば、もはやみんな強い。そりゃその頂点にいるプロになるには、パッドでも近距離遠距離なんでもやるよ、くらいになってもおかしくはなさそうです。
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最後に立ち回りですが、Knoqdは言動もそこまで激しいタイプではなく、職人的なイメージがあり、プレイもパッド勢の中では安定志向・無理な攻めなどはないように見えます。
特に、過去に翻訳した動画(https://www.youtube.com/watch?v=-K7aq4rn8_k)では、世界大会本番での初動被りでめちゃくちゃ緊張する場面でしたが、味方が確殺されてもじっと我慢して立て直し、最終的にはチャンピオンを取っています。
今回の動画でも、最終円で隙をついたりダウンした味方を使ったクラッチが見られましたが、自分から平場で仕掛けるようなことはせず、被弾を抑えて確実にアドバンテージを積み重ねるスタイルです。
この我慢強さはプロ生活にも表れていて、チームに恵まれない時期もずっとコツコツ大会に出続けており、最終的にDoop・Skittlesと共に大プロゲーミングチーム・Opticと契約できました。
なので、勝手に徳川家康的な、気の長さが功を奏しているイメージを持っています。
チームとしての試合の組み立て方もこれに似た部分があり、とにかくポジショニングを最重視しています。安置読みからの漁り→移動がとても素早く、ストポではだいたい車を使っていますね。
(ウルトの重要性をいち早く理解していたのも彼らで、ウル促を持ちまくる戦法は現Optic発祥だと思っているのですが、これは本当か分かりません。)
世界大会Raleighでのグループ戦3連勝も、有利ポジの確保が秀逸で、いるだけでトップ3に入れるような場所に陣取り、周りに牽制を入れていました。
この戦い方はある意味、敵を見つけて漁夫がいなさそうならとりあえずファイトをしてキルポを取る、Furiaと対極と見ることもできるかもしれません。
最終安置まで有利になるであろう好ポジションをいかに守るか、別に防御型とかではないですが、シアが流行ってもジブ・ガス・ヴァルを貫いているのも含め、とにかく毎回”手堅く”勝ちを狙っているイメージです。
なので、「絶対防御」みたいな紹介にすると、正確にはちょっと違うかもですが、Esports観戦に不慣れな層にも分かりやすいキャラ付けになるかもしれませんね。いや、100Thievesキャッスルと被るか…。
(最近大会のフォローができてなくて、レジェンド変えてたらすみません。
でも、以前の大会の選手チャットで、「俺らの真似はするな、Furiaの真似をしろ。ガスジブは時代遅れさ。」って言って、全試合ジブガスヴァルでしたからね(笑)
あと、Opticの緑とSkittlesのガスの緑が合っててイイんですよね。Opticはスリザリンカラーでいてほしいw)
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というわけで、今回はザ・競技プロ的な選手を紹介しました。
ランカーだけでなく、競技プロを紹介すると、チームの色によって同じパッド勢でも微妙に役割が変わり、それも楽しみの一つかと思います。
毎回新しい動画を上げる時は、次に作る動画のことは考えていないことがほとんどですが、何かしら面白い選手・テーマを見つけていきたいですね。
今回は以上です。
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海外ストリーマー様のApex配信で面白かったシーンを編集し、翻訳付きでお届けしています。
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配信元:https://www.twitch.tv/knoqd
BGM : MusMus・nakano sound
#OpticGaming #SkittleCakes #Dooplex